月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

Yes

「いつ死んでも同じ。死ぬ時は一緒に死のう」
私の知らないたくさんの汚いものを見て
私に教えないたくさんの汚いことをした
あなたはつまらなそうな顔でハンドルを握りながら言う


一度の性的蹂躙で壊れた私はその言葉で男にすがりつく
あなたの知らないたくさんの奇麗なものを見て
あなたに言わないたくさんの奇麗な思いをした
私は「人生は生きるに値する」とあなたに告げずに黙ってる


あれからどれだけの月日が経ったのでしょう
あなたの住む世界を抜け出た私は
何事もなかったように元の暮らしに帰り
SNSを開けば友達の
神に祝福されたような笑顔や子供、外国の風景の写真が並んでる
まるでフランクルの「それでも人生にYESという」かのように


あなたにとってそれは嫌味でしかない
私は消えて正解だったのだろう
世間知らず、と本音をぶつけられたあの日と同じでしかない


どうしていますか?
その問いに対する私の予測はとても言葉にできない
不吉な予感に心は絶えられず
この世界は汚いものだとあなたは死にたがっていた
一瞬の快楽を求めて金に女に楽することを選びながら


その一瞬が繰り返しあなたに訪れると願っています
そうすれば幸せな気分でいられるから
不吉な予感は閉じて
あなたはあの頃うまくいっていなかっただけだと
人生は生きるに値すると
生きることは美しいと
祈りを捧げて