月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

トモダチ

ようやったと思うで
笑ってるような泣いてるような顔で
トモダチは言う


借金 子供 女 身内
すべてに嫌気がさして
アパートの四階からトモダチの兄は飛び降りた


返す言葉に戸惑う
優しいから困ったように振舞ってみせる
けれどどうでもいいと思ってる自分がいる
人の気持ちなんてそんなもの


それから自然消滅を図って返信を数度しないでいると
「死ねや お前落とす」
受信拒否に着信拒否
その晩は朝まで電話が鳴りっぱなしだった


それきりトモダチから連絡はなかった
私は彼女を怒らせたのか?
傷つけたのかもしれない
人への気持ちはそんなもの
人への気持ちははかりしれない