月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

意地悪な気持ち

彼と私が喋り出すとうつむいて
美女でもないのに奇麗に涙を流し
女優でもないのに奇麗に涙を拭く
そして健気にニコニコ笑っている
ずっとニコニコニコニコ 
機械みたいに
その笑顔に意地悪な気持ちが湧いた19歳の春


あんなに器用に笑えない
奇麗じゃないのに人前で泣けない
崩れた顔は無様で笑われるだけ
なのに彼の彼女はあんな風に泣く
美人にしか許されない手管
美人だと思ってる許せない


許せない 私は何があっても絶対泣かなかったのに


許さない


傷つけたい傷つけてやる


それがあなたの人前で泣いた罰
私がやりたかった役だから


とってかわろう食ってやる