月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

罪深き夢

あんな記憶を引きずって
生かされているなんて思うことはできない


彼は楔を打ち込んだ
忌まわしい傷をうちあけた私に 別れを
「自分で自分のこともできないだろう」


頭の弱さを理由にでっちあげて
私が鬱陶しいだけなのを正当化した


あなたの腕枕で見た悪夢から
私を揺り起こしてくれた あの夜と
まるで違う人みたいに


幕切れはあっけなく


過去から引きあげてくれたあなた
過去の状態に突き落としたあなた


教えてよ これは独りよがりの罪深い夢だったの


悪夢から目覚めて
あなたとの現実を歩いていく夢を
握りしめていれば幸せだったのに