月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

終わり

あなたがコンビニでヘアワックスを買って私の部屋に置いていくのを 喜んで見ていた
あなたが段々私から距離を置いていくのを 漠然と感じだした
引き留める術は何も 何も持っていないから
いるだけで人を惹きつける あなたみたいな横顔も 声も ふるまいも
あなたが私の部屋に来ることは二度とないと慣れるのに ひどく時間がかかった
こうしてあなたのことをすらすらと書けるようになるのに これだけの年月が
今はただ 成人したあなたの娘が無事で笑っているように
今はもう 老いを感じてはじめているだろうあなたの心を明るく照らしすように
今はそう すべては微笑みとともに