月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

2019年2月のブログ記事

  • 共依存

    あなたの子供時代が陰惨だったと人づてに聞かされて テレビでやっている虐待しか想像できない 決して自分からは過去を語らないあなたに 何があったの?  ネグレクト 暴力 母親の奔放な恋愛遊び 思いつくものはドラマの域を出ない私に あなたは責めるように前の彼女の話を 千代子なんかなあ、十錠飲んだら死ぬ薬... 続きをみる

  • 私なんか

    知らなかったわ 知らなかった 嬉しかったの 私が誰かを傷つけられるなんて あんな奇麗な人が 私なんかとあなたのことで 泣いただなんて 私なら 腹を抱えて笑いだす あなたあんな醜い女と? ご苦労さまねえって 泣いたのが 芝居じゃなくて本気なら 光栄だわ 私が誰かを 自分より「上」の人を 傷つけられる... 続きをみる

  • 本当

    本当のことはいつだって笑い話 「僕、子供の頃いつでも死にたいなあと思っていたよ  周りに気持ち悪がられてた  嫌いな奴の家に猫の死体を置いたり……」 これだけが笑えなかったの 嘘にまみれたあなたの きっとこの話だけが 本当なのに

  • フロント越しの空

    いつ死んでも同じ 死ねばすべて終わる その時は一緒に死のう 女たちから吸い上げて手に入れたベンツの運転席で なんでもないことのように呟いたあなたの前に フロントガラス越しの空が 何処までも青く輝いていた あの夏をあなたは覚えている? 死にたい気持ちとうらはらに 途切れることなく 生きるために 欲望... 続きをみる

  • 空っぽのキス

    商才に長けたあなたが 望むものを 物質を手にしているのを 想像するのは簡単 それでも 表に出られはしない 陽のあたることのない あなたの陰惨な人生に神の祝福を God bless you. Somebody loves you. 人を支配する欲望まで満たそうとした 若き日のあなたの 地獄に堕ちた魂... 続きをみる

    nice! 1
  • 下らない

    書かなければと 心は焦る 性暴力 醜形恐怖 発達障害 失恋 すべてランキングの圏外にとうとう落ちた それでも毎晩書かなければと 気持ちが急く 芸術家タイプでない偏差値至上主義だった私にとって 書くことは練習 毎日毎晩欠かしてはならない勉強 自分から目を離せば 世界は悲惨で溢れている それらを表現で... 続きをみる

    nice! 2
  • 救いなく笑い声が聞こえる

    過去があまりに惨めだから 体のいい物語にして嘘をでっちあげる 主人公が美女ならば 屑にだまされた醜い愚か者は 罪な男に翻弄された悲劇のヒロインに そのためならば 顔でも体でも切り刻んで 私の顔に残った縫い傷は 過去を捏造しようとして失敗した証 何もなかったように奇麗な顔で 澄まして生き直そうとした... 続きをみる

    nice! 2
  • 傷口に皮膚を

    俺はの、三人以上の世界をつくりたくないんだ 三人集まると、話が周りに漏れる 結婚している時、かみさんを女と思えないと友人に愚痴って それがかみさんに伝わり離婚のきっかけになった 離婚によってあなたは親権を失い自殺志願になった 外部との接触を遮断した私はすっかり洗脳されて 上から目線の同情心を 私だ... 続きをみる

    nice! 2
  • 舟出

    夕陽に向かって 人生の岸辺を 小舟で出発しようとしている 漕ぎ方もわからずに 離れていく地に未練を残したまま 波はとても穏やかだ けれど小舟をあちら側へと運んでいく 少しずつ 確実に 振り返る私を乗せたまま 色々あったと笑いながら水面を眺めるにはまだ若く 他の生き方もあったはずだと呪ってもいる人生... 続きをみる

    nice! 1
  • 偽善者

    誰にも愛されなかったなんて あなたの胸に投げた 世間知らずの独りよがりに 憎しみが過ったの? 私を心配してるふりをして 寄り添う味方を装った 悪人のようにあなたを 周りは誰しもみなした いたいけな君を騙してるみたい 俺を悪者のにしやがってと 忌々しげに爪を噛む 傷ついてくあなたの側面に 無責任にか... 続きをみる

    nice! 1