術後
「トップシークレット、あいつ、やったんだってよって、二重にしたの有名だよ」
学食でランチを食べながら、クラスメイトがさばさばとした口調で言う
長テーブルを囲んで向き合う私達の脇に、小さな女が現れた。
「山本、やったん?」
大きな声を張り上げ、女が両手をあげる。
「アイプチ」
私が怒鳴ると、女は舌打ちでもするような顔で去った。
瞼はあいかわらず重く腫れぼったく、細い目の上をわずかに
二重の線があるかないかという程度で
不穏な雰囲気が私を包む
なぜこのくらいのことで
奇麗になりたいだけで
愛されたいだけで
私は
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。