月美の卑屈を生きる詩

感情のおもむくままに

偽善者

誰にも愛されなかったなんて
あなたの胸に投げた
世間知らずの独りよがりに
憎しみが過ったの?


私を心配してるふりをして
寄り添う味方を装った
悪人のようにあなたを
周りは誰しもみなした


いたいけな君を騙してるみたい
俺を悪者のにしやがってと
忌々しげに爪を噛む
傷ついてくあなたの側面に
無責任にかばいたくなる私がいた


酷い目にあわされて
皆があなたを悪く私に吹き込んでいく
優しくしてやれやと女の人がいい
もう戻るなと男の人がいう


私が去っていくのを
引き留めたことは一度もなかったの
俺に関わったら自殺するんじゃないかと
危惧していたのは演技じゃなかった


自殺させた女の夢に苦しめられて
睡眠薬なしで眠れなかったよね
あなたの浮気で病気になった女の
未届けの婚姻届けや手紙やお揃いの湯呑みを
捨てずに私の部屋に保管していた


引き離されて熱が冷めれば
あなたを悪く思い笑いだすのを
きっとわかっていたんでしょう
私は親のもと安全圏にいて
あなたの飢えを理解できなかった


二月の澄んだ空のした
あなたはどうしていますか?
私はとうに忘れ去られて
出会わなかったことになっていればと願う


この澄み切った寒空のしたで